理想の空間はどうつくる?ー内装、内観について

家について

家を持ちたい、お店を持ちたいと思っている方へ。理想の空間を実現するためのアドバイスです。

1.事例を集める・自分の「好き」を知る

家やお店の設計を進める際、設計を担当する建築士や、営業の人に理想を伝える必要があります。言葉ではなかなか伝わらないもの。画像で伝えるのが一番です。言葉だけで伝えていると設計の終盤になってから、「なんだか、イメージとちがう。。。」「全然伝わってない。。。」ということになりかねません。とういうか、なります。多くの場合、設計を担当する人が積極的に画像を出してくれるとはおもいますが、お客さん側から示すと、議論が早く深まるでしょう。

理想に近づくために何から始めるべきか?

素直に事例収集です。インスタやピンタレスト、googleの画像検索で「理想の空間」などの検索ワードで事例を見てみましょう。

ある程度見ていくと、好きなものがわかってくると同時に好きじゃ無いものも見えてきます。むしろ、好きじゃ無いものの方がハッキリわかってくるかもしれません。好きなもの、好きじゃ無いもの、どちらも設計の人に伝えるといいでしょう。

画像で見るだけでなく、気になったカフェやホテルがあったら実際に行ってみてください。

2.「好き」な空間はどうできているか気にしてみる

世の中は事例で満ちています。「ここ、いい~!」と感じた空間について、ぜひ以下の点で分析してみてください。自分の「好き」がどのように実現されているかが見えてくると思います。

◯床・壁・天井が何でできているか?

◯全体にどんな色か?

◯広さ、天井高さはどのくらいか?

◯どんな明かりか?(どんな照明か、どんな窓か)

◯どんな家具か?

3.空間を分析する(空間の見方の具体例)

設計の人あるあるですが、設計の人はレストランなどに入ると、天井を見たり、床と壁の境を見たり、テーブルの端を触って材質を確かめたりと部屋中のチェックをしています。お客さんに提案するための事例収集を日常的にしているわけです。

もれなく私もしますが、その時、どこにお金をかけているかを気にかけて見るようにしています。それで「どの材も高い材でお金かかってるなー、スゲー。」という場合よりは「コストを抑えているのに高級感あるな、居心地いいな。」という場合に感心します。部屋に入った時に頭の中で分析が始まります。例えば、

「大きい面積の天井と壁を安めの壁紙仕上げにして、光が一番当たって目立つ部分の壁を凹凸のある左官材やタイルなどにして材質が映えて見えるようにしてる。座った時にそれが一つの絵のように視線を惹く存在になるんだー、なるほどー!」といった感じです。

逆に「あそこにも、ここにも高そうな素材が使われているけれど、大して目を惹かれないし、なんだかごちゃごちゃして落ち着かないなー。」と思うこともあるわけです。

上の写真は妻に連れて行ってもらったちょっと高級なホテル。いい雰囲気でしたが、よくみると内装にすごく高価な材が使用されているわけではなく、使われているのはごく一般的な素材です。しかし、家具や小物にはお金がかかっているよう。壁、床、天井を置く物が映えてみえる色味にして、それらの統一感に気を配ることで高級感が演出できているんだなぁ、と感心しました。

この様に空間を見るときに、どこでコストを抑えて、どこにお金をかけているか、お金をかけた効果が出ているのか、を気にしてみるといいでしょう。あらゆる材質には甲乙あり一概には言えませんがものすごくザックリ整理すると仕上げ材のコストは以下のようになります。

合板表 < 壁紙または塗装 < 左官材塗り < タイル貼り

世の中の建物はこういう材料でできているのかと気に留めるだけで空間を見る目が養われるでしょう。

4.優先順位をつける 

事例を集めていくと、ああしたい、こうしたいということがでてきます。たくさん出てくることは良いことだと思いますが、予算がいくらでもあるということは稀で、どこにお金をかけるか絞る必要があり、やっぱり、いい効果が出ることにお金を使った方がいいです。それに、マトを絞ったほうがメリハリのある空間になるでしょう。また建築工事にお金がかかったので、家具は安いものを、と言う理由で購入されがちですが、家具は存在感が強いので気に入ったものにするのがオススメです。気に入った家具を買うお金を残しておいた方がよいでしょう。

どこに長く居たいか、敷地から見えるどの景色が好きか、何をする時間を充実させたいか、などこだわりポイントをハッキリさせて優先順位をつけ、時には諦める部分を決めることが全体的な満足につながるでしょう。

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