設計の流れーリフォーム編ー

以下に、リフォームまたはリノベーションにおける設計の進め方を説明します。各ステップでの設計の業務内容とおおよその料金を記載します。ご依頼いただいた場合の参考にご覧ください。

設計料は規模や工事内容により変動しますので、以下では12坪前後(6畳間4室分)の内装変更+間取り変更をする程度の改築を例に目安の設計料を記載します。

構造補強、外壁・屋根工事などが伴う場合は増額があります。実際に依頼いただける場合には都度お見積もりの上、ご了解いただいた後に契約、作業に入ります。

ステップ1:相談

現地へ伺って、状況を確認しながら、ご要望や疑問点等をお聞きします。その場で判断できる範囲でどんなことができて、どんなことができないかご説明します。工事および設計の概算費用や改築に伴う法的な問題についてもお話しします。

料金:訪問の場合30分500円。

現地確認を伴わない相談は無料です。

ステップ2:現況調査+初回提案

 

初回提案のご依頼いただける場合、破壊をしない範囲で間取りなどの現況調査をしそれを元に間取り変更等の提案をします。

成果物として、改修案2案程度+イメージパースを作成します。敷地の都市計画法上の問題についても大まかな調査をします。

料金:3万円程度

現況調査費用+初回提案料をいただきます。スッテプ1において費用をお見積もりいたします。建物全体が200m2程度(一般的な住宅の大きさ)であれば3万円です。初回提案を受けて再提案を依頼される場合は追加1万円からで再提案いたします。3回目以降の提案は設計申し込みを頂いてからになります。

ステップ3:基本設計スタート(設計申し込み)

 

設計申し込みと着手金をいただき基本設計がスタートします。リフォームの大枠の方針、工事範囲を確定していきます。

料金:申し込み時に着手金

初回提案でのご意見を受けて着手金を設定します。予想される工事範囲が12坪前後であれば10万円です。少なければ減り、多ければ増えます。

ステップ4:基本設計中盤(設計契約)

基本設計打ち合わせ3回目頃には工事範囲が見えてくるため、それを元に設計料の総額を定め、設計契約を交わします。次のステップである実施設計の作業も少しづつスタートします。工事費の概算を出して予算に収まるかの検討もします。

料金:終了時に設計料の1/3-着手金

基本設計終了時に設計料の1/3-着手金をお支払いただきます。

基本設計の打ち合わせは基本トータルで5回前後です。設計の前提となる大きな要望の変更が繰り返されるなどで打ち合わせ回数が基本を大きく上回る場合には都度、追加料金が発生いたします。

ステップ4.5:部分解体工事(できる場合)

リフォームには通常、部分的な解体工事が伴います。解体を設計中にできると、現況を正確に把握できるため、設計・見積もりの精度が上がります。またシロアリ被害など解体して初めてわかる問題などもあります。その状況によっては大枠の計画が変わってくることもあります。住みながら工事ができるのか、すでに別のところに住んでいるのか、などお客様の状況によりますが、工事範囲が明確になっており解体工事を設計中にすることが可能であれば解体工事をします。

ステップ5:実施設計

実施設計は材質や採用する製品を決定したり、窓・建具・造り付け家具・照明ボックスなどの細かな部分の作り方の検討、構造・断熱・換気などの性能面の検討、建築基準法や消防法などの法的問題の解決を具体的にしていく工程です。見た目に関わる部分を決めるため、部屋の雰囲気を決定づける重要な工程であり、お気に入りの空間となるかはここにかかっています。打ち合わせながら雰囲気のコンセプトを明確にして丁寧に見た目を決定していきます。

料金:終了時に設計料の1/3

終了時に設計料の1/3をお支払いただきます。実施設計に入った後に基本設計へ戻るような変更が生じる場合には状況に応じた追加料金が発生します。

ステップ6:見積依頼&施工業者選定

状況にもよりますが、通常3社ほどに見積を依頼します。総額の比較をするだけでなく、同項目の単価を比較して各価格が適正であるかを確認し、結果をお客様に報告します。その上で助言しつつ、お客様に施工会社を選定していただきます。

ステップ7:金額調整

選定した業者と話し合いながら、減額方法を検討します。必要に応じて計画を変更し予算に合った工事金額となるよう調整します。

ステップ8:確認申請など申請関係(必要な場合)

確認申請とは建築基準法に則って設計されているかの審査を審査機関から受けることです。受理されないと着工できません。

リフォームにおいては必要な場合と不要な場合があります。ステップ3、4の段階では明らかになります。工事内容にもよりますが住居を住居のままリフォームする場合には不要な場合が多いです。

確認申請図面および書類を作成し提出し、受理されるまで修正対応します。法に抵触する可能性のある問題については設計の段階から確認審査機関と協議をします(事前審査)。消防、保健所等への申請が必要な場合にも同様に対応します。

確認申請の際には申請料が発生します。

ステップ9:部分解体工事(ステップ4.5でできない場合)

解体の際には解体の範囲の指示などの工事監理をします。

解体により設計変更が必要な問題が明らかになった場合、問題が小さければ改築工事の施工業社と協議の上、改築工事中に変更対応します。その場合には増額工事が発生することも多々あります。

ステップ9.5:設計変更・契約変更(必要な場合)

解体により大きく変更が必要な問題が明らかになった場合、施工業社と協議の上、設計内容の変更、工事契約の見直し、金額調整をします。

確認申請をしていて変更が確認申請の内容に抵触する場合は申請のし直し、または計画変更手続きをします。

ステップ10:改築工事着工

着工までに現場監理のための契約をします。

現場監理とは設計した図面通りに施工されるよう現場を確認する作業のことです。また修正や変更が必要な場合に現場監督さん、お客様と解決に向けた協議をします。

ステップ11:完了検査 引き渡し

確認申請を受けると申請内容通りに施工されているかの検査を完了時、場合によっては中間に受ける必要があります。検査に立ち会い修正が必要な場合は現場監督さんに連絡します。工事が終わると工事会社の検査、設計事務所の検査、を経て修正が必要であれば修正し引渡しとなります。

料金:設計料の1/3

引き渡し時に設計料の残りをお支払いただきます。

流れと設計の作業内容

図に上記のステップにおける主な作業内容と、設計スタートから引渡までの全体の流れを示しました。施工会社の仕事内容と混同されることも多いので施工会社の作業も色分けして示しています。

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